20250813 国立歴史民俗博物館リベンジ失敗 その①第六展示室で戦争を考えた (Leica Q3 43)

2025年8月13日水曜日

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あっ、はい

 前に陰陽師の展示を見に行って並み居る歴女の群れに閉口し、次に平日に有給を取って常設展をガチで見たら第一展示室だけで半日、第三展示室までしか見終わらなかった国立歴史民俗博物館。改装していた第五展示室を見ていないしなと、消化するために取った有給を活かして単身車を飛ばしてきた。そしてこの仕打ち、「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり」である。

 仕方ないし夏休み特別企画として、これまであまり見てこなかった第六展示室、戦中戦後をガチで見ていこう。開館一番で夏休みの子ども連れが第一展示室の縄文時代へとキャーキャー流れていくのを尻目に、全身黒ずくめのおじさんが一人で戦争展示を見るという事案の始まりです。

 この頃は小泉農水相の失政により米価狂乱と備蓄米放出で大混乱していた。それをあざ笑うかのように、朝鮮米から展示が始まる。


 昭和のおじさんは中高の歴史教育で、だいたい近代史に入るか入らないかで時間切れになってしまうので、実は満州と広東軍がどこを指すのかちゃんと知らなかった。最近ポッドキャストで歴史のものを聴くから少し興味が出てきて、こうやって知識欲の幅が拡がるのだ。


 鏡は銃身に打たれた菊の御紋を見るための展示。こうやって刻印一つでいくらでも擲ってくれるのは、地下アイドルやコラボカフェでブヒブヒ言うオタクと同じ構造である。一億火の玉で総推しだ。


 まだ戦争が始まる前、昭和初期の兵舎の再現。地方から集められた若者達は、見たこともない立派な食事にありついていたという。現代の自衛隊員はコンビニに行くこともカップラーメンをすすることも咎められるので、戦時中である。

 リトルボーイはウラン型、ファットマンはプルトニウム型の原爆である。そりゃあ実験する側なら別々の方式を試す。そして救護などではなくデータを取るための調査だ。相手が非人道的であると決めつけたら、正義のためには何をしても良いのだ。だから相手が「非正義」でなければならず、全力の情報戦でそれを達成するのだ。やはり現代は戦時中である。

 これも今までほとんど知らなかった、「鉄の暴風」のタイムラインである。ロシアによるウクライナ侵攻と、その報道のおかげで、この図で何が起きたのかを理解できるようになっている自分がいる。どう考えても現代は戦時中なのだ。


 さすがに陰鬱とした気分になってきたが、やっと戦後である。これは闇市の中で、不信任決議案を受けた直後の齊藤兵庫県知事。似すぎである。

 ちょっと昔の新聞四コマはこういう絵柄だったよなと思う。戦後はまだ終わっていない。

 進駐軍から日本人の権利を守ることを訴えるチラシ。現代はクルド人や中国人によって権利が侵害されつつあり、戦後はまだ終わっていない。

 一方で、朝鮮特需とかそういうので日本人の生活は向上して、団地ブーム到来。現代日本にはこれがない。はやくこれになりたい…のかも。

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自己紹介

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博士(工学)。専門はエネルギー学と分析化学。後はカメラマンとして天体写真から電子顕微鏡まで。

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