20250118 ライカQ3 43が届いた

2025年1月18日土曜日

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 予約したのが11/23、入荷のお知らせが1/7、そして1/17に出荷されて翌日受け取り。発売日からは少し経っていたので1ヶ月強で無事に手に入れた。


Leica Q3 43である。

 そして、PEN-F最後の仕事でもある。カメラを買い換えたら必ずやる儀式のようなものとして、古いカメラで新しいカメラを撮り、新しいカメラで古いカメラを撮るのだ。

2016年2月発売、PEN-F。

 今までありがとう…といいながら、仕事用のカメラとして壊れるまで使うつもり。F2.8 12-40 mmを付ければ光源の厳しいイベント会場でもとにかく切れる。

 さて、わざわざマウントの違うカメラを選ぶからには相当の理由がある。常々感じていたことだが、スマホカメラが一眼を凌ぐなどという言説には懐疑的であるが、スマホカメラでも満足するという時期は必ず来るだろう。現にコンパクトデジカメはほぼ食われてしまい、マイクロフォーサーズの盟友パナソニックはほぼフルサイズ全振りである。気付けばOLYMPUSというブランドもどこかへ消えてしまった。

 世界最小最軽量の一眼レフ、という触れ込みでE-410を買ってから、PENのフラグシップをE-P1、E-P5、PEN-Fと乗り継いできた。その後E-P7は出たが、PEN-Fを食わないようにE-PLシリーズのバッテリーシステムを持ってきたまがい物である。そしてそれを最後に、ラインナップはOMシリーズだけとなった。

 これまでコンデジの時代からカメラを買い換えるタイミングは常に、「今までできなかったアレができるようになるから」だった。E-410にはF1.4のレンズを付け、E-P1で常時ライブビュー撮影、E-P5でWi-Fi転送と使い物になってきたEVFに目覚め、PEN-FではEVF内蔵に露出補正ダイアル独立である。

 直近2機種でEVFに傾倒していったのは、お金を頂く商業カメラマンとして長野の石炭科学会議に行く際に買ったVoigtlander F1.4 58 mmのせいだ。散歩するときに「レンズ1本縛り」として様々なレンズの焦点距離を体に叩き込んでいく中で、換算116 mmはとても良く「何かを切り取る」ことができた。

 これらのことを重ね合わせていくと、次にどんなカメラが欲しいのかがぼんやりと形になっていく。まずPENシリーズのボディが出ないならOMという泥船からはOLYMPUSの看板と一緒に下りる。撮像素子はAPSでは中途半端なので、フルサイズか中判まで一気に飛ぶ。重量の軽いフルサイズ機以上となると、最初に浮かんだのは過去のコンデジで満足度の高かった富士フイルム…フルサイズ機はないのか。ちょうどGFX100S IIが出るか出ないかの頃で、Hasselblad X2D 100Cでもいいか。だがどちらもレンズを入れたら単位がkgになってしまうので、EVFを内蔵するソニーのα7CIIかα7CRがリアルな候補。SIGMA FpL、Lumix S9あたりはEVFがない。

 じゃあレンズは何を付けるのか。ソニーのコンパクト単焦点Gレンズ、ZEISSのSonnar T* FE 35mm F2.8 ZAあたりが軽さとAFを活かす解。でもAF良いならEVF要らなくない?VoigtlanderをメインにしてきたんだからAPO-LANTHAR 35mm F2をつけっぱなし一本縛りが最適解なんじゃないか。

 ここまで考えてきて気付いたんですよ、α7CR+APO-LANTHARに極めて近い構成と重量で、更にAFが効いてEVFの解像度が上位機種グレードのやつに。そう思って価格を見るとわずか100万円強。Leica M11にAPO-SUMMICRON-M付けたら200万円。どう考えても半額でお値打ち品じゃん。客観的に価格の絶対値を見ると高いように見えて、性能と機能を深掘りして比較していったら確かにα7CR+APO-LANTHARよりちょっと高いところで極めて妥当。

 今までLeicaのカメラと言えばいけすかない成金が価格コムの口コミで「俺は何台持ってるぜ」自慢のマウントゴリラ合戦しているイメージしかなく、レビュー記事を見てもそれこそ高級オーディオのように「官能的だ」とか前頭葉イカれたコメントしかできないのかと思っていたのですが、ちゃんとスペックを定量的に見ていって、確かに他の機種よりも高い性能を有しているのです。でもいつの間にか語調が紳士的になってきて二枚舌外交が始まりそうですね。

 まあ買い換え資金が9年間もキャリーオーバーし続けていて、GR IIIx HDRを発表日にカートに入れようとしていやいや勤務時間はまずいから昼休みにと思ったら買えず、もういったん中判機を買うぞと決めて、そういう経緯があったから買えたのかもしれない。おそらくこれが最後に買う「カメラ」だろうと思って使い倒す。

昔からメモリーカードはケチらない。なんならカメラ本体より高いのを使っていたこともある。



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自己紹介

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博士(工学)。専門はエネルギー学と分析化学。後はカメラマンとして天体写真から電子顕微鏡まで。

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